IQと学力の関係の不思議
アメリカの教育において「お勉強が出来る子。日本でいう偏差値の高い子」用の教育といったら、主に「IQ」を中心として選別される事が多いと思います。いわゆるGifted and Talented (GATE)プログラムは、定義もプログラムによって色々なので、純粋にクラスでトップ生徒を集める事もありますが、プログラムがSelectiveになればなるほど「IQ」を判定に用いる事が多いと思います。これ、ずるいなー!と思います。
ウチの息子はIQは一般的なGATEプログラムに入学できる程はあるけども、そこまでは高くないので、Selectiveなプログラムの場合、IQが届かない事が多いです。具体的に行ってしまうとDavidson Young ScholarsはIQ 145以上を必要としていますが、ウチの息子はそこまでのIQはありません。この機関はTop of the very topの子たちを相手にしているので、数を絞り込む為にもこういう「うちの子が届かないレベル」にあるんだと思います。そういう子達は別のNeedsがあるんです。一般人相手にしてる訳じゃないんで、というのは分かるのですが、でも、こういうレベルに入れる、入れないのがIQという本人の努力以外の所にある、というのがちょっと残念だなーと思います。
そういう声が私以外にもあるのか、このYoung Scholarsは「お勉強でQualify」出来たりもします。例えばこんな感じです。
SAT | Grade 6 | Grade 7 | Grade 8 | Grade 9 | Grade 10 |
EBRW | 620 | 640 | 690 | 730 | 750 |
Math | 630 | 660 | 710 | 750 | 780 |
Total | 1250 | 1300 | 1400 | 1480 | 1530 |
で、ここで疑問が生じます。これはアメリカのどっかのGiftedの掲示板でも誰かがちらっと触れていたのですが、このSATの点数とIQ145以上という「希少価値」さ、が随分乖離してるよね、と。Grade 6で英語も数学も600点代とはかなりいい方だとは思いますが、JHUのSETに入会するならば、どちらかの教科で700点を要求しています。多くのTalent searchでもこの点数じゃTop scorerのアワードを貰えないレベルです。IQ145という「希少性」に比べたら、この点数はかなり「ありふれた一般的な数字」となるような気がします。もちろんいい数字だけれど、該当人数はIQ145以上に比べたらはるかに多い数となります。
参考までに、某タレントサーチで数学の点数が630点というのがどの位置にいるかとみると、96.2 パーセンタイルでした。(英語はReadingとWritingに分かれていて点数の比較が数学程簡単ではないので、数学を例にとりました)7年生の660点は95.5パーセンタイルでした。IQ145以上は確か99.9パーセンタイルぐらいなので、それに比べると「学力でQualify」の方は結構門戸が広い感じです。
これはIQ145ぐらいの子でも学力テストを受けさせたら、これぐらいのSATが平均なのかな?(高IQ ≠ お勉強が出来る、だし)